
看護師の副業で見落としがちな3つの注意点
副業について守秘義務との関係
看護師として働きながら副業を始める場合、職業上の守秘義務には特に気を付ける必要があります。いくら医療現場での経験を活かしたいという気持ちがあっても、それが患者さんのプライバシーや病院の内部情報であれば、絶対に口外してはいけません。たとえば、副業でブログやSNSを発信する際は、勤務先や患者さんの情報は完全に伏せる必要があります。「よくある事例として」という形で一般化して話すなど、工夫を凝らしましょう。守秘義務違反は信用の失墜だけでなく、法的責任を問われる可能性もあるので、注意してください。
また、副業先でも医療従事者としての守秘義務は継続します。たとえ退職後であっても、以前の職場で得た情報は口外できません。常に職業倫理を意識して行動することが重要です。
特に最近は、SNSでの情報発信が容易になっているため、うっかり職場での出来事を投稿してしまいがちです。たとえ善意からの投稿であっても、具体的な状況や場所が特定できるような内容は避けるべきです。守秘義務違反は、場合によっては刑事罰の対象となることもあります。
確定申告の必要性
副業収入が年間20万円を超える場合、確定申告が必要となります。また、複数の収入源がある場合は、合算して判断します。この確定申告を怠ると、後々トラブルの原因となる可能性が高いです。特に、将来的に住宅ローンを組む際や、社会保険の手続きで支障が出ることも。確定申告は面倒に感じるかもしれませんが、きちんと行うことで安心して副業を続けることができます。
ちなみに、確定申告の時期は毎年2月中旬から3月中旬までです。計画的に準備を進めることをおすすめします。確定申告の際には、収入金額の証明書類や経費の領収書なども必要です。これらの書類は最低5年間保管する必要があるので、きちんとファイリングしておきましょう。また、確定申告の方法は、国税庁のホームページで詳しく解説されているほか、スマートフォンからでも手続きが可能です。不安な場合は、税務署での無料相談も利用できます。
労働時間が増えると社会保険の対象に
副業先での労働時間が一定以上になると、社会保険の加入が必要になる場合があります。具体的には、週の労働時間が20時間以上になると、原則として社会保険の対象となります。
これは2022年10月から段階的に適用が拡大されている制度です。社会保険料の負担が増える一方で、将来の年金額にも影響します。そのため、副業先との労働時間の調整や、収入とのバランスを考慮するように気をつけましょう。
なお、社会保険の加入条件は、企業規模によっても異なります。2024年10月からは、従業員数101人以上の企業で週20時間以上働く場合、原則として全ての労働者が社会保険の対象とされています。副業先の企業規模や、自身の労働時間を事前に確認しておくことが重要です。また、複数の事業所で働く場合、労働時間を通算して社会保険の適用を判断することになります。そのため、本業と副業の労働時間を適切に管理・報告することが求められます。
このように、副業を始める際は、守秘義務、確定申告、社会保険という3つのポイントを押さえておくことが大切です。これらの注意点を十分に理解したうえで、しっかりと本業との兼ね合いを考えながら副業するようにしましょう。不安な点がある場合は、税理士や社会保険労務士などの専門家に相談するのもいいかもしれません。
収入をアップしたい人におすすめ!
看護師の副業で見落としがちな3つの注意点

副業を始める前に、知っておくべき重要なポイントがあります。ここでは、特に見落としがちな3つの注意点について解説。看護師の副業における守秘義務の遵守、確定申告の必要性、社会保険の加入条件といったポイントを理解し、適切に対応しましょう。続きはこちら
副業で疲弊する可能性がある

副業の影響で心身が疲弊してしまうようなことがあったら、元も子もありません。副業で本業の休日がつぶれたり本業のシフトに影響が出たりしたら、副業をするよりも転職した方が収入アップにつながる可能性があるのです。続きはこちら
勤務先を変えて収入をアップさせよう!

看護師の仕事をしながら副業をして収入アップも可能ですが、高収入を狙える職場への転職も良い選択です。実務経験を活かして、給料の良い職場への転職をしましょう。転職の際に、ポイントとすべきことを紹介します。続きはこちら